再婚後の養育費相場をシミュレーション!減額されるケースと計算方法
「再婚が決まったけれど、養育費の金額はどう変わるの?」「相手から減額を請求されたら、どれくらい下がるのが妥当?」と疑問に思っていませんか。
再婚によって家族構成が変わると、法律上の「扶養すべき人数」が変化するため、養育費の相場も再計算が必要になります。特に、支払い側・受け取り側どちらが再婚したかによって、影響の大きさは全く異なります。
この記事では、再婚後の養育費がどのように計算されるのか、具体的なシミュレーションを交えて解説します。損をしないため、そして泥沼のトラブルを避けるための参考にしてください。
再婚で養育費の金額が変わる「2つのパターン」
養育費の計算は、裁判所が公表している「養育費・婚姻費用算定表」をベースに行われます。再婚後の変動は、主に以下の2パターンで発生します。
パターンA:支払い側(義務者)が再婚した場合
元夫などが再婚し、新しい配偶者を扶養に入れたり、新しい子供が誕生したりした場合です。
影響: 支払い側の「扶養家族」が増えるため、一人あたりの養育費に割り振られる金額が減り、減額が認められる可能性が高くなります。
パターンB:受け取り側(権利者)が再婚した場合
元妻などが再婚し、子供が再婚相手と養子縁組をした場合です。
影響: 子供に新しい親(養父)ができるため、実親の負担は大幅に減り、免除(打ち切り)または大幅な減額となるのが一般的です。
養育費減額のシミュレーション
具体的にどれくらい金額が変わるのか、例を挙げて見てみましょう。
※計算は「養育費算定表」の考え方に基づいた目安です。
ケース1:支払い側が再婚し、新妻と子を扶養する場合
状況: 支払い側(年収600万円・会社員)、受け取り側(年収200万円・パート)、子供1人(14歳以下)。
再婚前: 相場は月額 4〜6万円 程度。
再婚後: 支払い側に新配偶者と新しい子供が1人できた場合、相場は月額 2〜4万円 程度まで下がる可能性があります。
ケース2:受け取り側が再婚し、子供が養子縁組した場合
状況: 上記と同じ年収条件で、受け取り側が再婚。再婚相手が会社員で十分な収入がある。
再婚後: 子供と再婚相手が養子縁組をすると、実父からの養育費は 「0円(免除)」 と判断されるケースが多くなります。ただし、再婚相手が低所得で子供を十分に養えない場合は、月1〜2万円程度の補助的な支払いが残ることもあります。
正確な計算方法と「算定表」の見方
自分たちで相場を計算する際は、以下のステップを踏みます。
お互いの総収入を確認する
源泉徴収票の「支払金額(税込)」または確定申告書の「所得金額」を確認します。
扶養家族の数を整理する
支払い側に新しい家族がいるか、受け取り側の子供が養子縁組したかを整理します。
算定表に当てはめる
裁判所のウェブサイトにある最新の算定表を使用します。ただし、再婚による扶養家族の増加がある場合は、単純な表の当てはめではなく、複雑な数式(修正算定方式)を用いる必要があります。
注意点:
算定表はあくまで標準的な指標です。私立学校の学費、持病の治療費、住宅ローンの支払い状況などがある場合は、それらを加味して金額を調整(修正)することになります。
減額交渉をスムーズに進めるための対策
金額に納得がいかない場合や、相手から急な減額を迫られた場合は、以下の手順で対応しましょう。
1. 感情的にならず、客観的な証拠を求める
相手が「再婚したから安くしてくれ」と言ってきたら、まずは相手の現在の「世帯構成」と「収入証明」を提示してもらいましょう。推測だけで合意してはいけません。
2. 独断での未払いはNG
支払い側が「勝手に判断して振り込みを止める」のは、法的に非常に不利になります。公正証書に強制執行の条項があれば、給与を差し押さえられるリスクもあります。必ず合意書を作成するか、調停を通じて変更を決定してください。
3. 公正証書の「事情変更」を主張する
離婚時に作った公正証書があっても、再婚や出産は「予測できなかった大きな事情の変化」とみなされます。法的な手続き(養育費減額調停)を行えば、内容を書き換えることが可能です。
まとめ:適正な相場を知ることがトラブル回避の鍵
再婚後の養育費は、生活環境の変化に合わせて柔軟に見直されるべきものです。「再婚したから一円ももらえない」わけでも、「相手の事情に関係なく一生同額をもらえる」わけでもありません。
大切なのは、現在の双方の収入と扶養家族数に基づいた**「適正な相場」**を知ることです。数字に基づいた冷静な話し合いができれば、新しい家族の生活を守りつつ、子供への責任も果たし続けることができます。
計算が複雑で自分たちでは判断が難しい場合や、相手との交渉がスムーズにいかない場合は、早めに専門家へ相談し、シミュレーションを依頼することをお勧めします。
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