1歳児の熱性けいれん、どうする?親が知っておくべき正しい対処法
「急に白目をむいて、体がガタガタ震えだした…」
お子さんが初めて熱性けいれんを起こしたとき、そのあまりの突然さに、パニックになってしまうご両親は少なくありません。しかし、熱性けいれんは、適切な対処法を知っていれば決して怖いものではありません。
熱性けいれんのほとんどは、5歳未満の乳幼児に起こりやすく、発熱に伴って短時間で治まる良性の症状です。この記事では、1歳児に熱性けいれんが起きた際の正しい対処法と、その後どうすべきかについて、冷静に対応するためのポイントを分かりやすく解説します。
1. 慌てないで!けいれん中の対処法3つのポイント
お子さんがけいれんを起こし始めたら、まずはご両親が落ち着くことが最も大切です。
ポイント①:安全を確保し、静かに見守る
衣服を緩める:体を締め付けている衣服や、首周りのものを緩めて、呼吸を楽にしてあげましょう。
頭部を守る:硬い床や壁に頭をぶつけないよう、クッションやタオルを頭の下に敷いてあげましょう。
吐しゃ物に注意:口の中に溜まった唾液や吐しゃ物が気道を塞がないよう、顔を横向きにしてあげます。
ポイント②:口の中に物を入れない
舌を噛まないようにと、口の中に指やスプーンなどを入れようとするのは絶対にやめてください。これにより、口の中を傷つけたり、窒息させる危険があります。けいれん中に舌を噛むことはほとんどありません。
ポイント③:時間を計る
けいれんが何分続いているか、正確に時間を計ることが非常に重要です。スマートフォンなどで動画を撮っておくと、後で医師に状態を正確に伝えられます。通常、熱性けいれんは数分で自然に治まります。
2. けいれんが治まったらどうする?
けいれんが治まった後は、お子さんの状態を注意深く観察しましょう。
ポイント①:意識と呼吸の確認
けいれんが治まると、眠ってしまったり、意識がはっきりしなかったりすることがあります。体を揺さぶったりせず、まずは呼吸が正常かどうかを確認してください。
ポイント②:熱を測る
けいれんが治まった後に、熱を測りましょう。熱性けいれんは、一般的に急な発熱に伴って起こります。
ポイント③:すぐに病院へ行くべきケース
ほとんどの熱性けいれんは、自然に治まりますが、以下のような場合はすぐに救急車を呼ぶか、病院を受診しましょう。
けいれんが5分以上続く
けいれんが何度も繰り返される
左右非対称など、体の片側だけがけいれんしている
意識がなかなか戻らない
顔色が悪い、呼吸が苦しそうなど、普段と様子が明らかに違う
3. その後の生活で気をつけること
一度熱性けいれんを起こしたお子さんは、再発する可能性があります。
冷静な対応を心がける:再発したとしても、一度経験していれば落ち着いて対応できるはずです。
かかりつけ医に相談:けいれんが治まったら、必ずかかりつけの小児科医に相談しましょう。今後の予防法や、発熱時の対処法についてアドバイスがもらえます。
まとめ
お子さんが熱性けいれんを起こしたら、まずは落ち着いて「安全確保」「時間測定」の2つに集中しましょう。ほとんどの場合は短時間で治まり、後遺症を残すことはありません。
けいれんが5分以上続くなど、異変を感じた場合は、迷わず救急車を呼んでください。
熱性けいれんは、親にとって非常に不安な出来事ですが、正しい知識を持つことで、お子さんの安全を守ることができます。この記事が、万が一の事態に備えるための助けとなれば幸いです。