1歳児のしつけ、どうしたらいい?叱り方と褒め方のコツ
「1歳になったばかりの子ども、いたずらばかりでどう叱ればいいか分からない…」
「褒めてあげたいけど、何て言えば伝わるの?」
1歳という時期は、好奇心が旺盛になり、手づかみ食べや物の投げつけなど、新しい行動が増える一方で、まだ言葉を十分に理解できません。そのため、「しつけ」をどう進めていけばいいのか、戸惑う親御さんは多いのではないでしょうか。
この記事では、1歳児の成長に合わせた**「叱り方」と「褒め方」のコツ**を、具体的な例を交えて解説します。お子さんの健やかな成長をサポートするために、ぜひ参考にしてください。
1歳児の「しつけ」はなぜ難しい?
1歳児は、まだ**善悪の区別がつきません。**彼らにとっての行動は、すべてが「探索」であり「遊び」です。
例えば、ティッシュを全部引き出したり、テーブルの上の物を落としたりする行動は、私たち大人が思う「いたずら」ではなく、「ティッシュってどうなるんだろう?」「物を落とすとどんな音がするかな?」という純粋な好奇心から来ています。
そのため、大人が感情的に「ダメ!」と叱っても、その理由を理解するのは困難です。彼らは、叱られたこと自体に驚いたり、不安を感じたりするだけかもしれません。
1歳児のしつけ:叱る前に試したい3つのこと
まずは、叱る前に以下の3つを試してみましょう。
環境を整える(物理的介入):
触ってほしくないもの、危険なものは、子どもの手の届かない場所に移動させましょう。
これが最もシンプルで効果的な方法です。
他のものに興味を向ける(注意そらし):
いたずらを始めたら、すぐに「〇〇で遊ぼうか?」と、別の遊びに誘ってあげましょう。
子どもはすぐに新しいものに興味を向けます。
短く、具体的に伝える:
「ダメ!」とだけ言うのではなく、「(ティッシュを)やめてね」「(熱いから)さわらないでね」と、「何を」やめてほしいのかを具体的に伝えましょう。
伝わる「叱り方」のコツ
上記の対応でも効果がない場合や、危険な行為の時は、以下のポイントを意識して叱ってみましょう。
1. 簡潔な言葉で、低いトーンで伝える
「ダメ」「やめて」といった短い言葉を使います。
怖い顔で低いトーンで言うことで、**「今、ママ(パパ)は真剣だよ」**という気持ちが伝わります。
2. 叱る際は、目線を合わせる
子どもの目線までかがんで、しっかり目を合わせて伝えます。
これにより、あなたの真剣な気持ちがより伝わりやすくなります。
3. 一貫した態度で接する
「ママはダメと言ったけど、パパは笑っていた」という状況では、子どもは何が正しいのか分からなくなってしまいます。
夫婦で話し合い、「これだけは絶対にダメ」というルールを決めて、一貫した態度で接することが大切です。
子どもの成長を促す「褒め方」のコツ
1歳児は、褒められることで**「自分は愛されている」「この行動は喜ばれるんだ」**と学習します。叱ることよりも、褒めることの方がずっと大切です。
1. 具体的に褒める
「えらいね」「いい子だね」といった抽象的な言葉だけでなく、「おもちゃを元の場所に戻してくれてえらいね」「スプーンで上手に食べられたね」のように、何が良かったのかを具体的に伝えましょう。
具体的に褒めることで、子どもは「この行動をすれば褒めてもらえる」と理解し、良い行動が定着しやすくなります。
2. 感情を込めて褒める
「わー!すごいね!」と、身振り手振りや大きな声で喜びを表現してみましょう。
あなたの感情的な反応は、子どもにとって何よりの喜びであり、自信につながります。
3. スキンシップをプラスする
褒める際に、頭をなでたり、ハグをしたり、手をつないだりするスキンシップをプラスしましょう。
言葉だけでなく、温かいぬくもりで安心感と愛情を伝えることで、親子の絆がより深まります。
まとめ:しつけは「愛情」の延長線上
1歳児のしつけは、決して「厳しく教え込むこと」ではありません。
彼らは、親の真剣な態度や喜ぶ姿を通して、少しずつ社会のルールや、していいこと・悪いことを学んでいきます。
**「危ないからダメだよ」「ありがとう、助かったよ」**という、愛情がこもったシンプルな言葉で、日々向き合っていきましょう。
焦らず、子どものペースに合わせて、日々の小さな成長を一緒に喜びながら、楽しくしつけを進めていってくださいね。