1歳児の癇癪、どうすればいい？親も子も楽になる上手な対応法
「急に泣き出して手がつけられない…」
「どうしてこんなに怒ってるの？」
1歳を過ぎた頃から、理由もなく大声で泣き叫んだり、床にひっくり返って怒ったりする「癇癪」に悩まされる親御さんは少なくありません。これは、お子さんの成長過程で誰もが通る道です。
1歳児は、自分の「やりたい」という気持ちと、「まだできない」という現実のギャップに戸惑い、それをうまく言葉で表現できないために癇癪を起こします。これは決して親の育て方が悪いわけではありません。
今回は、1歳児の癇癪に親も子も楽な気持ちで向き合える、上手な対応法をご紹介します。
1. 怒りの背景にある「気持ち」を理解してあげる
癇癪を起こしているとき、お子さんは怒っているだけでなく、悲しい、悔しい、不安、といった様々な感情を抱えています。まずは、その感情を否定せず、受け止めてあげることが大切です。
【具体的な声かけ】
「〇〇したかったのに、できなくて悔しかったね」
「これが嫌だったんだね、悲しかったね」
ポイント： 言葉がまだ分からない1歳児でも、親が自分の気持ちを代弁してくれることで、**「自分の気持ちをわかってもらえた」**という安心感につながります。
2. 落ち着くための「場所」と「時間」を与える
癇癪がヒートアップしているときは、何を言っても耳に入らないものです。まずは、お子さんが安全な場所で落ち着けるように見守ってあげましょう。
【具体的な対応】
危険なものがない場所に移動させて、少し距離を置いて見守る。
「ママ（パパ）はここにいるからね」と伝え、離れすぎないようにする。
抱きしめることで落ち着く子もいれば、触られることを嫌がる子もいます。お子さんの様子に合わせて対応しましょう。
ポイント： 感情の波が収まるのを待つことで、お子さんは自分で気持ちをコントロールする力を少しずつ身につけていきます。
3. 日頃から「自分でできた」経験を増やす
癇癪の背景には、「自分でやりたい」という自立心が隠れています。日頃から、お子さんが自分でできることを増やしてあげることで、癇癪を減らすことに繋がります。
【具体的な工夫】
転んでも自分で起き上がれるように、手を出さずに見守る。
服を着替える時や食事の時、時間がかかっても自分でやらせてみる。
「できたね！すごい！」と、結果だけでなく、頑張った過程を褒めてあげる。
ポイント： 「自分でできた」という達成感は、お子さんの自己肯定感を高め、次の行動への意欲に繋がります。
4. 危険な行為や他者を傷つける行為は毅然と対応する
物を投げたり、人を叩いたりといった、危険な行為や他者を傷つける行為は、いけないことだとしっかり伝えることが大切です。
【具体的な対応】
短い言葉で「ダメだよ」と伝え、なぜいけないのかを簡潔に話す。（例：「投げたら危ないよ」）
決して叩き返したり、大声で怒鳴ったりしない。冷静に、毅然とした態度で接しましょう。
ポイント： 1歳児にはまだ難しいですが、これを繰り返すことで、していいことと悪いことの区別を少しずつ学んでいきます。
まとめ：癇癪は成長の証。焦らず見守りましょう
1歳児の癇癪は、脳の発達や心の成長の証です。お子さん自身もどうしていいか分からずに困っているのです。
完璧に対応しようとせず、時には上手くいかない日があっても大丈夫。大切なのは、親が焦らず、お子さんの気持ちに寄り添いながら、一緒に成長していくことです。
その経験が、親子の絆をより一層強いものにしてくれるでしょう。