1歳児の指さし、その意味と発達のステップを徹底解説
「うちの子、何かを指さしてるけど、何を伝えたいんだろう?」
「まだ言葉を話さないのに、どうして指さしができるの?」
1歳を過ぎたお子さんが、急に何かを指さすようになった。そんな姿を見て、成長を感じた方も多いのではないでしょうか。指さしは、言葉を話す前の赤ちゃんが、自分の気持ちや考えを伝えるための大切なコミュニケーション手段です。
今回は、1歳児の指さしに込められた意味と、その発達のステップ、そして親がどのように関わっていけばよいかについて、分かりやすく解説していきます。
指さしに込められた3つの意味
1歳児の指さしは、単に何かを指しているだけでなく、その裏には大きく分けて3つの意味が隠されています。
1. 注目してほしい(要求の指さし)
これは一番最初に現れる指さしです。お菓子やおもちゃなど、**「あれが欲しい!」**という要求を伝えるために指をさします。
例: おやつが入っている棚を指さす。
2. 「これ、何?」と教えてほしい(共感の指さし)
大人が何かを指さすと、それに注目して「これ、何?」と問いかけるように指さしをします。これは、**「同じものに注目して、気持ちを共有したい」**という心の成長の表れです。
例: 飛行機を見つけて指さし、親の顔を見て「あー!」と声を出す。
3. 知っていることを伝えたい(表出の指さし)
動物の絵本を見て「ワンワン」と声を出しながら犬を指さしたり、大人が言った物の名前を理解して指さしたりします。これは、**「自分はこれを知っているよ!」**という知識の表れです。
例: 「ワンワンはどれ?」と聞くと犬の絵を指さす。
指さしが発達する3つのステップ
指さしは、いきなり完璧にできるものではありません。一般的に、以下の3つのステップを経て徐々に発達していきます。
ステップ1:人差し指以外の指で指さしをする
生後9ヶ月頃から、最初は手のひらや、人差し指以外の指を使って、漠然と「これ」と示すような動作が見られます。
ステップ2:人差し指で指さしをする
1歳頃になると、人差し指を立てて「これ」と正確に指すことができるようになります。この時期から、親が指さしに気づいてくれるようになり、コミュニケーションがよりスムーズになります。
ステップ3:親の指さしに注目する
1歳半頃になると、親が何かを指さした時に、その方向や先に何があるのかを理解できるようになります。これは、**「相手の意図を理解する力」**が育っている証拠です。
親ができること:指さしを促す効果的な関わり方
お子さんの指さしは、親の関わり方によってさらに伸びていきます。
お子さんの指さしに共感して、言葉にしてあげる
お子さんが指さしたら、「ワンワンだね」「お月さま、きれいだね」と、具体的な言葉を返してあげましょう。これにより、指さしと物の名前が結びつき、語彙力の発達にも繋がります。
「一緒に見る」時間を大切にする
お子さんが指さしたものを、一緒に見て、「すごいね!」と驚きや喜びを表現してあげましょう。指さしは、「これ何?」という質問だけでなく、「これ、見て!」という共感の気持ちも含まれています。
親も積極的に指さしをする
絵本を一緒に読む時や、散歩中など、「あそこに電車が走ってるよ」「お空に鳥さんがいるね」と、親も積極的に指さしをしてみましょう。親の姿を見て、お子さんは指さしの使い方を学びます。
まとめ:指さしは「心」と「言葉」の架け橋
1歳児の指さしは、お子さんが自分の世界を広げ、それをあなたと分かち合いたいという気持ちの表れです。
言葉が未熟な時期でも、指さしを通して「見てほしい」「知ってほしい」「伝えたい」という思いを必死に伝えようとしています。
お子さんの小さな指さしを見逃さず、たくさん共感してあげることで、親子の絆が深まり、言葉の発達を促すことにも繋がります。
お子さんとのコミュニケーションを、もっと楽しんでみませんか?