【徹底解説】出雲大社の主祭神「大国主大神」とは?ご利益と波乱に満ちた神話の物語


日本で最も古く、そして名高い神社のひとつ、出雲大社。そのご利益として誰もが知っているのが「縁結び」ですよね。しかし、なぜ出雲大社が縁結びの神様として崇められているのか、そして主祭神である**大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)**がどのような神様なのか、詳しくご存知でしょうか?

この記事では、出雲大社の信仰の核となる大国主大神の波乱に満ちた物語から、なぜ縁結びの神様と呼ばれるのか、そして多岐にわたるご利益、さらには大国主大神を祀る全国の神社まで、徹底的に深掘りしていきます。この記事を読めば、出雲大社への参拝がより一層、意義深いものになるはずです!


出雲大社の主祭神「大国主大神」ってどんな神様?

大国主大神は、日本神話に登場する非常に重要な神様の一柱です。国土を開拓し、国を治めたとされる国づくりの神であり、後に「幽世(かくりよ)」と呼ばれる目に見えない世界の統治者となりました。

その神格は多岐にわたり、さまざまな別名を持っています。

  • 大穴牟遅神(おおなむちのかみ):若い頃の呼び名

  • 八千矛神(やちほこのかみ):武勇に優れた面

  • 宇都志国玉神(うつしくにたまのかみ):美しい国の魂の神

  • 大物主神(おおものぬしのかみ):偉大な力を持つ神

これらの別名からもわかるように、大国主大神は非常に多くのご利益をもたらす、懐の深い神様なのです。


波乱万丈!大国主大神の神話物語

大国主大神の生涯は、まさに波乱万丈。数々の試練を乗り越え、多くの神々と出会い、成長していく姿が描かれています。

1. 因幡の白うさぎ(いなばのしろうさぎ)

大国主大神がまだ若かりし頃、たくさんの兄神たち(八十神:やそがみ)と共に、因幡国(現在の鳥取県)の八上比売(やかみひめ)に求婚するため旅をしていました。兄神たちは道中で意地悪な振る舞いをしましたが、大国主大神だけは困っている白うさぎを助けます。

この白うさぎは、毛を剥がれて苦しんでいるところを、兄神たちに騙されてさらにひどい目に遭わされていました。しかし、大国主大神は正しい治療法を教え、うさぎは回復。このことで、白うさぎは大国主大神が八上比売と結ばれることを予言します。

この神話は、大国主大神の優しい心と慈悲深さ、そして苦難を乗り越える力を示しています。

2. スセリビメとの試練

八上比売との結婚後、兄神たちの嫉妬によって命を狙われる大国主大神。一度は焼死させられ、二度目は巨岩で押し潰されそうになりますが、母神や神々の助けを得て蘇ります。

その後、須佐之男命(すさのおのみこと)の娘であるスセリビメとの結婚を望みますが、須佐之男命は婿候補の大国主大神に次々と厳しい試練を与えます。蛇やムカデのいる部屋に閉じ込められたり、巨大な猪を退治させられたり…。しかし、スセリビメの助けも借りながら、これらの試練を全て乗り越え、須佐之男命に認められ、結ばれます。

この物語は、困難に立ち向かう勇気と、夫婦の絆の強さ、そして知恵と忍耐力を象徴しています。

3. 国づくりと国譲り(くにゆずり)

須佐之男命の試練を乗り越えた大国主大神は、少彦名神(すくなひこなのかみ)と協力し、葦原中国(あしはらのなかつくに:日本の国土)の国づくりを進めます。温泉を発見したり、病気を治す方法を教えたり、農業を指導したりと、人々の生活を豊かにするために尽力しました。

しかし、やがて天照大御神(あまてらすおおみかみ)の命を受けた神々が、この葦原中国を天孫(てんそん)に譲るよう求めます。大国主大神は、最終的に天照大御神の命令を受け入れ、国を譲ることを決断します。その代償として、大きな神殿を建ててくれるよう願い出たのが、現在の出雲大社の始まりとされています。

この「国譲り」の物語は、平和的な解決協力の精神、そして大国主大神が「幽世(かくりよ)の主宰神」として、私たちの目には見えない縁を司る神となった経緯を示しています。


なぜ「縁結びの神様」と呼ばれるの?

大国主大神が縁結びの神様として崇められるのは、単に男女の縁だけでなく、あらゆる「縁」を結ぶ神様だからです。

  • 男女の縁: 多くの女神との出会いと結婚の物語から、良縁成就のご利益があるとされます。

  • 人との縁: 因幡の白うさぎの神話に見られるように、困っている者への慈悲深い心や、人々との協力によって国づくりを進めたことから、友人関係、仕事のパートナー、家族の縁など、人間関係全般の良縁を結ぶとされます。

  • 仕事・金銭の縁: 国づくりによって人々の生活を豊かにしたことから、仕事の成功、商売繁盛、金運といった縁も結ぶとされています。

  • 知識・技術の縁: 少彦名神と共に医療や農耕の知識を広めたことから、学業成就や技術の習得など、知識や技術との縁も司るとされます。

このように、大国主大神は私たちの人生を豊かにするあらゆる縁を司る、非常に広範なご利益を持つ神様なのです。


その他のご利益とは?

縁結び以外にも、大国主大神は以下のような多岐にわたるご利益があるとされています。

  • 医療・病気平癒: 少彦名神と共に人々の病を治す方法を教えたことから、病気平癒や健康長寿のご利益があります。

  • 農業・五穀豊穣: 国づくりにおいて農耕技術を広めたことから、豊作や食料の恵みをもたらします。

  • 商業・開運招福: 商売の神様としても信仰され、商売繁盛や開運招福のご利益があります。

  • 厄除け・学業成就: 数々の試練を乗り越えたことから、厄除けや学業成就のご利益も期待されます。

  • 家内安全・夫婦円満: 多くの妻神との間に子をもうけ、家庭を築いたことから、家内安全や夫婦円満のご利益もあります。


大国主大神を祀る他の神社

出雲大社が最も有名ですが、大国主大神は全国各地の多くの神社で祀られています。

  • 大神神社(おおみわじんじゃ):奈良県桜井市。日本最古の神社の一つとされ、大国主大神の和魂(にぎみたま)とされる大物主大神を祀っています。

  • 日枝神社(ひえじんじゃ):東京都千代田区。大山咋神(おおやまくいのかみ)を主祭神としますが、大国主大神も祀られており、縁結びや安産のご利益があります。

  • 地主神社(じしゅじんじゃ):京都府京都市東山区。清水寺の境内にあり、縁結びの神様として大国主大神が祀られています。

  • 三輪神社(みわじんじゃ):愛知県名古屋市中区。大物主大神(大国主大神の別名)を祀り、縁結びのご利益で知られています。

これらの神社を巡ることで、出雲大社とはまた異なる形で、大国主大神の存在を感じることができるでしょう。







まとめ:大国主大神の深い物語を知り、出雲大社をより深く味わう

出雲大社の主祭神である大国主大神は、単なる縁結びの神様にとどまらない、壮大で慈悲深い神様です。その波乱に満ちた神話の物語を知ることで、大国主大神がいかに苦難を乗り越え、人々の幸せを願ってきたかが伝わってきたのではないでしょうか。

これから出雲大社を訪れる方はもちろん、すでに参拝された方も、この記事を通して大国主大神への理解を深め、その多大なご利益に感謝し、改めてそのパワーを感じてみてください。きっと、あなたの人生に新たな良縁と幸福が訪れることでしょう。


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